2015年12月24日木曜日

第70回 ImageJを用いたBoneJの紹介で学ぶ!

この記事は参考記事を援用して、筆者の考えも交えつつ、記述しています。

“BoneJ”は、骨画像解析のためのImageJプラグインです。

骨の生成構造の解析の歴史は長く、昔から二次元スペクトル解析やフラクタル解析などの医用画像解析で骨粗鬆症の進行度の評価などに積極的に用いられてきました。
今回はImageJ のオープンソースコミュニティによって紹介されている、骨梁の形状と全体の骨の形状解析のためのプラグインBoneJについて、その概要と簡単な使い方を説明します。


BoneJとは


骨の三次元形状は、一般的にはCTとX線computed microtomography(μCT)の画像を用いて計測が行われます。これらCT、μCTなどの画像データを処理する画像処理や解析ソフトウェアは、装置が高額であることからソフトウェアも高額であることが多いです。
しかし、ImageJのBoneJを用いれば、高度な骨の構造解析が無料のプラグインで解析できます


BoneJのインストール方法と主な機能


BoneJをインストールするには、あらかじめImageJの最新バージョンをダウンロードして、“BoneJ_.jar”をImageJフォルダの中のpluginsディレクトリにコピーします。
BoneJ_.jarは、(http://bonej.org/)からダウンロードできます。
また、BoneJはImageJ3DViewerが必要です。こちらがインストールされていない場合は合わせて取得しておきましょう。(ImageJ_3D_Viewer.jar




BoneJには、骨梁の解析のために細線化解析(枝と分岐点の分類、カウント、計測)、非等方性解析、結合性解析(画像のオイラー特徴、1m㎥あたりの骨梁の解釈として濃淡結合性評価)フラクタル解析、平坦度解析(構造モデルインデックス)、等方性サーフフェス変換、purification(浄化:結合性解析のための前処理)、細線化3D、構造モデルインデックス、最適2値化処理、結合性度を最小化する自動閾値処理、厚み解析(Local Thickness pluginを用いた骨梁厚Tb.Thと分離度Tb.Sp の計算)、ボリュームフラクション(体積比:BV/TV を計算)が用意されています。


(BoneJの解析機能リスト)


また、骨の全体解析のために、楕円フィット(ROIマネージャにあるポイントROIのセットから、最適フィットする楕円体を検出)、球体フィット(上記楕円体フィットの球体バージョン)、モーメント3D(骨全体、構造体内部のモーメントの計算)、ネットシャフト角(大腿骨の曲率とネックシャフト角の計算)、スライスジオメトリ(面積とセクションモジュールの二次モーメントのようなクロスセクションパラメータの解析)が用意されています。
さらに粒子解析として、三次元2値化画像スタックの中から粒子を検出し、計測することが可能です。


BoneJの実践


BoneJ を用いたいくつかのImageJによる実践画像処理について解説します。(ここでご紹介するのは、ほんの一部です。)

ImageJのサンプル画像(bat cochlea volume.tif)のスタック画像を読み込んで、BoneJのthicknessプラグインを実施した例を示します。





このカラーは、3D Local Thickness機能によって厚みのカラーマップを表しており、その数値としては平均厚み、平均スペース距離が計算されています

次は、同じ画像でボリュームフラクションを計算した例で、この三次元画像の密度が計算されています。



次は、2値化されたセルコロニーの画像を使って最適閾値処理を施してフラクタル解析
結果を表示した例です。



その他、Fly Brain画像を最適な2値化処理を行って異方性を計算し、三次元可視化表示することなども可能です。

ひとを対象した解析には、実際にはμCTで撮影した骨梁のDICOM画像や切除乳房の病巣部のμCTでの構造解析などいろいろな画像で定量評価が試みられています。

今回は、ImageJを用いたBoneJによる解析方法について説明を行いました。
梁の解析やそのほか何らかの緻密な内線構造物の評価などで画像処理手順が決まれば、BoneJで使用する機能をマクロでピックアップして自動処理すれば、画像処理・解析作業は非常に効率が良くなると思われます。


参考記事:「山本修司:ImageJで学ぶ実践医用・バイオ画像処理.INNERVISION(27・4) 2012, p78-79」

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