2015年11月30日月曜日

第55回 ImageJによる顕微鏡画像処理-マイクロマネージャーにおけるオートフォーカス調整とポジショニング制御-で学ぶ!

この記事は参考記事を援用して、筆者の考えも交えつつ、記述しています。

前回に引き続き「マイクロマネージャー(μManager)」の使用方法について説明をしていきます。
今回は、ソフトウェア上で、顕微鏡やカメラのフォーカス調整や試料のポジショニングを制御する方法について解説します。従来の顕微鏡システムは試料をステージに置いて高精度のネジでステージを前後左右・上下にマニュアル調整するものが多かったと思いますが、最近の顕微鏡システムでは、これらの作業はソフトウェア上で調整が可能となっています。
これらのソフトウェアは各種メーカーからオプションとして提供されるものもありますが、これらのオプションは現在でも高価なものもあるようです。
ImageJとμManagerの組み合わせによって、このような非効率を解消できれば、その効果は絶大です。


オートフォーカス機能


1.ハードウェアによるオートフォーカス機能

μManagerのハードウェアベースのオートフォーカスは、ニコン社のパーフェクトフォーカス(PFS)、ASI CRIF、Weiss定義フォーカス、オリンパス社のZドリフト補正(ZDC)などのデバイスに対応しています。μManagerでこれらのデバイスをアクティブにするためには、ハードウェアコンフィグレーションでこれらを設定する必要があります。設定方法はハードウェアコンフィグレーションを参照してください。

2.ソフトウェアによるオートフォーカス機能

ソフトウェアベースのオートフォーカスプラグインは、オートフォーカスのプロパティダイアログボックスから利用できます。任意のカメラおよびZステージで動作するように設計されています。
これらのオートフォーカスのプラグインは、繰り返して焦点位置を調整し、特定の画像特性を最適化するように画像を取得できます。このような画像取得例として、Pakpoom SubsoontornとHernan Garcia(ともにカリフォルニア工科大学)は、画像のグラディエントの相対強度に基づいてオートフォーカスするためのJavaプラグインモジュール “JAF H&P”を開発しています。

3.多次元収集によるオートフォーカス

多次元収集ウインドウ<Multi-D Acq.>からオートフォーカスシステムとの統合ができます。<Autofocus>のチェックをし、その中の<Options>ボタンをクリックすると、オートフォーカスプロパティウィンドウが開き、構成を選択することができます。ユーザはオートフォーカスイベントでどのくらいのフレーム数をスキップするかもここから指定できます。


ポジショニング


1.ポジショニングリストダイアログ

ポジションリストダイアログは,“Tools/Stage Position List...”メニューまたは“Multi-Dimensional Acquisition”ウインドウのMultiple positions(XY)の中にある"Edit position list..."から表示することができます。



ダイアログの下部では、利用できるステージ軸のリストがあり、位置の記録ができます。ユーザーが選択したすべてのステージの中で現在のステージ位置を記録するために<Mark>ボタンを使用します。<Mark>を押してポジションが選択されれば、その位置がオーバーライトされます。
また、ポジションを選択して<Go to>ボタンを押すと、以前のポジジョンに戻ることができます。ボタンは"Current position”パネルに示されるステージポジションに更新されます。ポジションリストは<Save As>ボタンで保存でき、“Load”することによって後から再利用できます。ポジションリストダイアログの<Create Grid>ボタンは、Tile Creatorダイアログを開きます。



このダイアログで顕微鏡切片のある対象のエリアのポジションリストを簡単に生成できます。

2.Tile Creator

ユーザが関心を持つ対象の、少なくとも2つのコーナーにマークを付けてTile Creatorダイアログの<Set>ボタンを押します。<OK>を押すと、ユーザーがセットしたコーナー周辺に、バウンディングボックスをカバーするポジションリストを生成します。
正確なポジションリストをつくるには、ダイアログには正確なピクセルサイズが必要です。ユーザのシステムがキャリブレーションされていれば、正確なピクセルサイズが自動的に表示されます。そうでない場合は、ユーザが正確な数値を人力する必要があります。

3.インタラクティブなステージ移動

顕微鏡ステージのポジショニングは面倒な作業ですが、μManagerにはこの作業をより簡単にするための“Tools/Mouse Moves Stage”オプションが備わっています。
Mouse Moves Stageを可にしたとき、“Live”ウインドウ上の任意の位置でダブルクリックして、その位置をセンターとしてステージが動きます。
ステージが動かない場合は、ステージ移動補正を保管するために、カメラプロパティの“TransposeMirrorX“、“TransposeMirrorY”、“TransposeXY”を使用して調整が可能です。

キャリブレーションは、一旦グループを作ったのち、そのグループのプリセット編集で、設定できます。(https://micro-manager.org/wiki/Micro-Manager_Configuration_Guide#Pixel_Size_Calibration

これまで4回にわたりμManagerについて解説してきました。
ImageJは、そのアイコンのデザインからもわかる通り、顕微鏡画像の解析機能(プラグインを含め)が豊富です。医用画像処理の場合は、ソフトウェアが医療機器などのハードウェアをコントロールするケースはきわめて少ないですが、顕微鏡や特別なカメラなどの場
合は映像装置そのものがコンピュータとともに持ち運びやすいこともあり、機械制御プログラムが多彩に用意されています

ImageJを使ってカメラ制御などの組み込み系プログラムなどを作成するのも面白いかもしれませんね。

次回はImageJを用いた新たな画像処理プラグインの解説を行います。


参考記事:「山本修司:ImageJで学ぶ実践医用・バイオ画像処理.INNERVISION(25・2) 2010, p106-107」

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